中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は3日、今年の金融政策をおおむね安定的に保つことを示唆した。金利は適切な水準にあり、今後もインフレを制御できるとの見通しを示すとともに、人民元の変動は懸念材料にならないと指摘した。
易総裁は北京で開いた記者会見で、実質金利は比較的適切な水準にあると説明。他の方法での景気下支えを示唆し、預金準備率の引き下げは長期的な流動性の供給手段として引き続き効果的だと述べた。また、物価の安定は安定的な通貨の基礎だとも語った。
中国経済は新型コロナウイルス禍の低迷から急回復する兆しを見せており、投資家は人民銀の政策スタンスに変更があるか注視している。人民銀は先日、中国経済を巡り楽観的な見通しを示したほか、市場金利の上昇をさらに容認する姿勢を示唆しており、エコノミストらは利下げなど大掛かりな緩和見通しを後退させている。
記者会見に同席した劉国強副総裁は、人民銀が適切な時期に金融政策を調整すると表明。当局が大規模な刺激策を突如縮小したり、講じたりすることはないと述べた。また、2023年のインフレ率は緩やかにとどまる見通しだとし、「全般的なインフレ圧力は管理可能だ」と話した。
ジョーンズ・ラング・ラサールの大中華圏担当チーフエコノミスト、龐溟氏は、短期的には政策金利の水準が安定的に推移する見込みだが、預金準備率や金利を引き下げる必要があると引き続き見込んでいると述べた。
易総裁は5日開幕する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)での閣僚級人事刷新を機に退任する公算が大きい。
同総裁らの主な発言は以下の通り。
不動産
会見に同席した潘功勝副総裁は現行の不動産政策を維持し、新たな発展モデルへの同セクターの移行を推進すると言明。「住宅は住むためのもので、投機の対象ではない」との政府のスローガンにあらためて言及した。
人民銀が不動産開発業者に通常の融資を提供するよう銀行に指導していると潘氏は説明。過度なペースの不動産セクターの拡大は抑えられているとの認識を示した。
為替
易総裁は人民元相場メカニズムの柔軟性が高まっているとし、中国は管理変動相場制を維持すべきだと指摘。元相場の変動は以前に比べて大きくなっているとしながらも、これは企業や家計部門にとって問題になっていないと強調した。
人民元はここ数年で1ドル=7元を3度割り込んでおり、中国にとって同水準はもはや心理的ハードルではないとも述べた。
関連記事
原題: China Central Bank Signals Stable Policy as Economy Rebounds (2)(抜粋)
(情報を追加し更新します)
March 03, 2023 at 10:21AM
https://ift.tt/apvIbf2
中国人民銀総裁、穏健な金融政策方針を再表明-全人代で退任濃厚 - ブルームバーグ
https://ift.tt/kCFiR4U
Mesir News Info
Israel News info
Taiwan News Info
Vietnam News and Info
Japan News and Info Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "中国人民銀総裁、穏健な金融政策方針を再表明-全人代で退任濃厚 - ブルームバーグ"
Post a Comment