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銀、価格変動大きく投機の対象に - 日本経済新聞

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金と並ぶ貴金属商品の代表が銀です。金と同様に宝飾品に使われるだけでなく、安全資産として投資家の投資対象になる傾向もあります。ただ、異なる点も少なくありません。銀は電子部品などの産業用途が需要の約半分を占めており、金に比べると景気敏感性がより高い傾向にあります。市場規模も小さく、値動きの激しさから投機対象になりやすいのも特徴です。

銀の業界団体、シルバー・インスティチュートによると、2022年の銀の需要のうち49%が産業用途と見込まれています。金の産業用途は約1割ですので差は鮮明です。銀の産業用途の65%を電力向けが占めています。太陽光発電パネルに銀が使われているため、世界的な脱炭素の流れから需要は拡大傾向にあります。

宝飾品向け需要は2割弱を占めます。金と同様に安全資産とみなされることも少なくありません。宝飾品向けの需要は中国とインドが半分近くを占めているため、両国の経済状況にも価格が左右されます。

世界最大の産地はメキシコで、鉱石産出量の24%を占めます。これに次ぐのが中国、ペルー、チリです。政情が安定しない中南米に鉱山が少なくないため、供給リスクを抱えた商品ともいえます。

銀は金以上に価格変動要因が多く、しかも市場規模が金に比べて小さいため、価格変動が激しくなりがちです。銀の値動きの軽さに着目した投機筋の売買は過去から活発で、投資する際には留意する必要があります。

1980年には米国の石油富豪、ハント兄弟の買い占めで銀は急騰し、1トロイオンス50ドル超に上昇したことがあります。当時も取引所の規制を機に暴落し、多くの投資家が莫大な損失を被りました。

最近だと21年に米SNS(交流サイト)掲示板「レディット」を通じて米国の個人投資家が結束し、銀先物は一時急騰しました。ただ投機資金による上昇は持続せず、短期間のうちに反落しました。この混乱をきっかけに市場では、幅広い製品の原材料となる商品に個人の投機資金が流入する傾向が強くなると、企業や個人に悪影響が及びかねないとの声が増えています。

銀は銀貨や地金といった現物のほか、先物や上場投資信託(ETF)を通じて取引されます。近年はETFなど新しい投資商品の登場で投資家の裾野が広がっています。機関投資家や個人の投資マネーが流入し、相場の変動率を高める一因ともなっています。

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March 23, 2023 at 10:00PM
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