千葉銀行の定時株主総会が二十八日、千葉市中央区の同行本店で開かれ、「仕組み債」と呼ばれる高リスクな金融商品を販売し損失を被った人が相次ぎ、金融庁から業務改善命令を受けたことについて、株主から説明を求める声が上がった。「投資知識の少ない高齢者らから搾取するような行為は許されない」「事案について丁寧な説明がなかった」などと銀行側に不信感を募らせる株主もいた。(加藤豊大)
株主総会は非公開。同行によると、昨年は出席者は六十人ほどだったが、仕組み債の問題に関心があったとみられ、今回は百十七人が出席した。
仕組み債は、先物取引などのデリバティブ(金融派生商品)を組み込んだ複雑な設計の債券。通常の債券より高い利回りが得られる一方、連動対象の株価や為替相場が一定以下に下落すれば、元本を大きく損なうリスクがある。
金融庁は二十三日、顧客の投資経験の確認やリスクの説明を十分せずに仕組み債を販売したとして、千葉銀行と傘下のちばぎん証券、提携関係にあるさいたま市の武蔵野銀行の三社に業務改善命令を出していた。
総会に出席した株主のうち、千葉市中央区の女性(77)は「働くことのできない高齢者にとって貯蓄がどれほど重要か。銀行のもうけのためにかすめ取られたようなものだ」と憤った。自身も千葉銀行で投資信託を購入しており「国は『貯蓄から投資へ』を掲げているが、これでは安心して運用はできない」とため息をついた。同区の男性(72)も「経営陣は『個別の案件は答えられない』『善処します』などと国会答弁のように繰り返すばかり。今後どのように業務改善するか気になったが、納得できる回答はなかった」と話した。
別の男性は「そもそも銀行や証券会社自身が買わない、もうからない金融商品を高齢者らに売りつけていることがおかしい」と語気を強めた。
同行は、問題の仕組み債で損失を被った人の数や金額などについて「公表していない」としている。
関連キーワード
おすすめ情報
June 29, 2023 at 05:36AM
https://ift.tt/nXU8hTq
仕組み債「丁寧な説明なく」 千葉銀株主総会 出席者は不信感:東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞
https://ift.tt/upPlA7U
Mesir News Info
Israel News info
Taiwan News Info
Vietnam News and Info
Japan News and Info Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "仕組み債丁寧な説明なく 千葉銀株主総会 出席者は不信感東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞"
Post a Comment