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増益・還元期待の3メガ銀が日本株上昇に寄与-利上げにらみ割安感も - ブルームバーグ

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3メガバンクの株価が日本の株式相場上昇に一役買っている。昨年12月後半から今年5月末までの東証株価指数(TOPIX)上昇への寄与度がともにトップ15位に入るなど、バブル経済崩壊後の高値更新を演出した。背景には今後の金利上昇観測を踏まえた収益拡大や株主還元への期待感があり、なお割安との見方も浮上している。

  日本銀行は2022年12月20日にイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の変動許容幅の上限を0.25%程度から0.5%程度に拡大。これを受け市場金利が一時上昇に転じるなど、銀行には貸し出し利ざや拡大をはじめ、収益の上振れ期待が膨らんだ。

  日銀によるYCC修正以降、5月末までにメガバンクの株価は、 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と 三井住友フィナンシャルグループ みずほフィナンシャルグループの3社がそろって20%超上昇した。TOPIXへの寄与度はそれぞれ3位、7位、13位と株式相場全体を押し上げた。

TOPIX上昇の寄与度ランキング

(2022年12月19日~2023年5月31日)

出所;Bloomberg

  JPモルガン証券アナリストの矢野貴裕氏らは5月31日付リポートで、中長期的に国内銀行の業績や株主資本利益率(ROE)の改善を期待しやすい局面に入ったと指摘。銀行セクター全般を「総じて強気」とした。

  MUFGでは、マイナス金利政策が解除され、政策金利が0%になるなど円金利が上昇した場合、銀行単体の年間収益への影響額をプラス500億円以上と 試算。前提条件は異なるものの、三井住友FGとみずほFGも200億-350億円のプラス効果を見込んでいる。

  東京証券取引所が3月末にプライムとスタンダードの両市場に上場する株価純資産倍率(PBR)1倍割れの企業に対し、改善策公表を要請する動きも、銀行株の割安感に注目が集まる契機となった。市場では収益拡大や自社株買いが期待できる企業の一角として銀行株への関心が高まっている。

  6月1日終値ベースでの3メガ銀のPBRはMUFGが0.67倍、三井住友FGが0.61倍、みずほFGが0.58倍で、ともに1倍以上に達するにはかなりの余地がある。

3メガバンクグループの株価推移

  3メガ銀の中でもMUFGは評価が高い。ゴールドマン・サックス証券アナリストの黒田真琴氏は5月29日付リポートで、銀行セクターは日銀のYCC修正を受け「再評価され始めた」とし、MUFGはPBR0.8倍が視野に入ると分析。さらに金融政策の正常化などがあれば、1倍以上になる可能性も大きいとみている。

  ゴールドマンでは、日本株が大きな再評価局面にあるなどとして買い推奨した大型5銘柄の一つにMUFGを選んだ。大和証券も同日、投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価を900円から1050円に見直した。

  アナリストらはMUFGについて、利益水準やROEが相対的に高いことや、収益力の強化、経費コントロール、株主還元、資本活用など多岐にわたる施策を評価している。5月の決算発表時には見送られた自社株買い実施への期待も高い。

  MUFGは24年3月期のROE7.5%、中長期的に9ー10%とする目標を掲げている。大和証アナリストの松田健氏は、ROEの達成に向け、23年度上期に、過去最高水準となる3000億円規模の自社株買いが発表されれば、「当面はポジティブ材料が続く」と言う。

Final Trading Day Of The Year At The Tokyo Stock Exchange

東京証券取引所内の様子

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

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June 02, 2023 at 07:44AM
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