近年では書籍やCD・DVDの買い取りのみならず、家電やブランド品なども扱う「ブックオフ」だが、一部店舗ではなんと「銀歯」の買い取りを始めたと報じられ、大きな反響を呼んでいるようだ。
報道によれば、現在銀歯の買い取りを行っているのは神戸市内にある三宮センター街店で、今年4月半ばから試験的に始めたとのこと。買い取り開始から2か月ほど経ったが、およそ60個の銀歯が持ち込まれるなど、来店客からの反応も上々だということだ。
気になる買い取り価格だが、銀歯2~3グラムなら2,000~3,000円ぐらいにはなるということで「きょうのランチ代になった」と喜ぶ客も結構多いという。
全国のブックオフにサービスが拡大する可能性は?
虫歯を治療した際に作られる金属製の詰め物・被せ物である銀歯。“銀”とはあるが、近年の治療において多く用いられるという「金銀パラジウム合金」と呼ばれる素材は、銀や銅だけでなくレアメタルのパラジウムを20%、さらに金を12%と多く含有しているものもあり、どちらかというと銀自体よりもこれらが価値があるようだ。
硬くて丈夫な材質ということで、昔から虫歯治療においては当たり前のように施されてきた銀歯だが、このところは金属アレルギーのリスクがクローズアップされたり、また“歯が汚く見える”“年寄りくさい”などといった見た目上の理由もあって、若い世代のみならず敬遠する人も多いとのこと。
そのため、もともと詰めてあった銀歯をコンポジットレジンというプラスチック製の白い詰め物に変えるケースも増えているとあって、このことも銀歯の換金需要の高まりに繋がっている可能性もありそうである。
ただ、今回取沙汰されているブックオフの三宮センター街店の反応はというと、銀歯自体はあまり収益性は高くないアイテムということで、あくまで顧客との接点が増えればという狙いで、儲けもしなければ損もしない程度の商売っ気のなさで買い取りを実施しているとのこと。
さらにこの三宮センター街店だが、どうやらブックオフのFC子会社が手掛ける店舗のようで、本社広報もこのところのメディアからの取材問い合わせをきっかけに、同店独自のこの取り組みについて把握した模様。それだけに、全国のブックオフにこのサービスがすぐさま波及するかというと、その可能性はどうやら低そうな情勢である。
エアマックス狩りならぬ“銀歯狩り”を恐れる声も
とはいえ、これまでも貴金属などの買取専門店の一部では実施するところもあったという銀歯の買い取りだが、ここに来てそれらの店よりもさらに敷居の低いブックオフで、よりカジュアルに行うことができるようになったということで、SNS上では「貧しさしか感じないニュース」「銀歯を売らなきゃ生活出来ない人がいて…」など、昨今の“貧困ニッポン”を象徴する出来事として捉える見方も多くあがっているところ。
最賃1500円のツイートに「日本経済は上手くいっている、株価が上がっている」etcと言い募って来た人達に、銀歯を売らなきゃ生活出来ない人がいて、商売が成り立つことを説明して貰いたい。
ブックオフ「銀歯」買い取り 一部店舗で開始 1グラム約1000円 客の反応も上々 https://t.co/1Q8kZzhPDp
— いさ哲郎 中野区議会議員 日本共産党 (@isatetsurou) June 20, 2023
ブックオフで銀歯買取開始という貧しさしか感じないニュースを見た。もう笑うしかないな。
— 中ト口議長 (@ratenkeidesu) June 19, 2023
ブックオフで銀歯買い取りするというニュース、
銀歯は保険適用できるので、
保険で治療した後、
付けた銀歯を売り飛ばし、
「なにかの拍子に取れて無くしてしまった」
とお医者さんに言ってまた保険で付けてもらって、
また売り飛ばして…の無限ループが、
買い取り価格によっては成立しそうでやばい— ひきこうもり (@Hikikomori_) June 19, 2023
実際、保険適用で付けた銀歯を売り飛ばし、再び保険で銀歯を……といった“無限ループ”は果たして可能か、といったことを論ずる声もあるようだが、報道で伝えられている買い取り価格では利ザヤは出なさそうで、何よりもその都度歯医者に赴いて治療してもらう煩わしさを考えると、あまり現実的な話ではないようである。
さらに今回の“銀歯買い取り”報道を受け、危惧が広がっているのが、今後いわゆる“銀歯狩り”といえるような事件が続出するのでは、という声。
古くは90年代に、当時大人気だったスニーカー「エアマックス」を手に入れるべく、若者が徒党を組んで街行く者に襲い掛かり、履いているスニーカーを強奪するという“エアマックス狩り”なる行為が流行し、社会問題にまでなったのだが、それと同様のことが令和の世に、対象を“銀歯”に変えて復活するのでは……というのだ。
街中で銀歯狩りが横行したらどうしよう
— 人間食べ食べカエル (@TABECHAUYO) June 19, 2023
暗がりで口を開けさせ銀歯狩り
— 早川タダノリ (@hayakawa2600) June 20, 2023
エアマックス狩りならぬ銀歯狩りが来そう… https://t.co/pnAYiaGFXm
— ?中年腐れ寿司? (@SUSHIBOYJAPAN) June 20, 2023
ただ、エアマックスの場合は当時新品で60万円程度、中古でも数十万円で転売できたという話があるいっぽうで、銀歯のほうはやはり売ったところで、先述の通りランチ代程度の数千円といった世界。人を襲って銀歯を強奪するとなると、捕まった際には強盗傷害に問われるのは確実だが、それで負う重い量刑と比べても、あまりにも得るものが少なそうだ。
一部からは、レアメタルの有効活用といった観点において、とても有意義な取り組みであるといった意見もあがっている“銀歯買い取り”。ただその反面では、上記のようなネガティブな見方にくわえて、芥川龍之介の『羅生門』を想起させるいった声もかなり見られるなど、拒否反応を示す反応が多いといった状況だ。
Next: 「必要な歯まで抜いて売るとかならないと良いけどな」
June 20, 2023 at 09:47PM
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ブックオフ“銀歯買い取り”報道に「まるで羅生門」「貧しい日本を象徴」と否定的反応が続出も…実際の相場は“ランチ代”程度か - MONEY VOICE
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