ドイツ銀行はレバレッジドファイナンス部門の縮小を検討している。クリスティアン・ゼービング最高経営責任者（ＣＥＯ）は再建３年計画の完了に伴い、業績不振事業を見直している。
事情に詳しい関係者によると、見直しは来月に完了し、資本および人員など同部門に配分される資源の削減につながる可能性がある。同時に、助言など他の分野にリソースを振り向けることもあり得ると、検討内容は非公表だとして関係者が匿名を条件に述べた。
レバレッジドファイナンスと助言業務はマーク・フェドーシク氏が率いるオリジネーション・アンド・アドバイザリー部門の一部だが、高インフレと地政学的緊張でＭ＆Ａ（企業の合併・買収）や資本調達活動が低調のため今年の部門業績はさえない。
ドイツ銀行のクリスティアン・ゼービングＣＥＯ
Photographer: Alex Kraus/Bloomberg
高債務企業に融資するレバレッジドファイナンスは取引高の減少に加え、合意した案件での損失拡大、規制当局によるリスク監視が響き、業界全体で厳しい状況にある。
ドイツ銀の米国でのレバレッジドファイナンス事業は前年に比べ約80％の減収に見舞われている。一方、フェドーシク氏はテクノロジーやヘルスケアなどの分野で助言業務が来年上向くことに自信を持っているとされる。
「通常の経営活動および事業計画の一環として定期的にビジネスポートフォリオを見直している」と広報担当者は説明。ただ、現在の見直しは通常より包括的だと関係者が述べた。
ドイツ銀は既にオリジネーション・アンド・アドバイザリー部門で 数十人を削減したとブルームバーグが先月報じていた。同行はコスト抑制のため的を絞ったポストの削減を続ける計画だが、広範な人員削減は想定していないと関係者が語った。
ゼービングＣＥＯは2019年半ばに着手した抜本的再編の終了に伴い、向こう数年の戦略的な土台作りを目指している。
原題： Deutsche Bank CEO Weighs Leveraged Finance Cuts in Broad Review（抜粋）
November 21, 2022 at 08:22PM
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