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3メガ銀が中途採用を400人に倍増-専門人材確保へ報酬上乗せも - ブルームバーグ

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国内3メガ銀行グループが中途採用を積極化している。今年度(2022年度)はIT・デジタルやコンプライアンス(法令順守)、サステナビリティー(持続可能性)関連部門を中心に計400人と前年度から倍増となる見込みだ。外部環境への対応や新規事業の創出に向け、専門知識を持つ即戦力の獲得を重視する。

  各グループの人事担当者によると今年度は、 みずほフィナンシャルグループが持ち株会社と傘下2行の合計で200人、 三井住友銀行は100人とそれぞれ前年度比倍増を計画。 三菱UFJ銀行も前年度の60人に対し100人を予定している。 

Tokyo Office Properties Ahead of Monthly Vacancy Rate Announcement

東京・大手町の「金融街」

Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

 

中途採用は「経営戦略」

  大手銀行などの人材育成プロセスは、新卒者をまず国内営業店に配属して金融知識や社会人としての基礎を習得させ、獲得したスキルをベースに専門的な部署に配属していくのが一般的。これまでも新卒を補完する形で中途採用を行ってきたが、急速なビジネス環境の変化に応じて加速する。

増える中途採用者

3メガで倍増へ

Source: 三菱UFJ銀、三井住友銀、みずほFG

  三井住友銀人事部の菅家哲朗・採用グループ長は、足元の金融ビジネスは、主戦場が刻々と変化しているため「即戦力やスキル・経験がある人を採用し、局地戦で戦っていく必要がある」と述べた。中途採用は、事業方針に応じて人材を確保する経営戦略の一環になっているという。

  IT系新興企業などが金融事業を拡大する中、メガバンクはデジタル技術を生かした新規ビジネスの創設など収益源の多様化に取り組んでいる。業務の複雑化に伴い、関連規制への対応などコンプライアンスも重要な課題となっている。

  みずほFGは米グーグルとデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進で 提携したほか、三井住友フィナンシャルグループは傘下の米銀を通じて個人向けデジタルバンクに参入する計画だ。三菱UFJ銀も NFT(非代替性トークン)関連事業を手掛けるなど、各グループとも従来の銀行の枠を超えた取り組みを強化している。

  三菱UFJ銀では「きのうまでやってきたことを正しいと思うな」を合言葉に変革に取り組んできた。人事部の柿沼亮太次長は、新卒が大半を占める組織にとって中途採用者は「全く違う視点・視野を持っており、非常に刺激を受ける」と指摘。みずほFG人材戦略推進部・人事チームの平野慎治次長も「銀行の常識を良い意味で壊してくれる」と話す。

採用手法を多様化

  IT・デジタルやコンプライアンス関連人材のニーズは事業会社でも高く、獲得競争は激しい。選ばれる立場でもあるメガバンクは中途採用の手法を多様化。転職エージェント活用をはじめ従業員による紹介や、転職サイトの登録者に直接コンタクトするダイレクトリクルーティング、退職者の再雇用も取り入れている。

  IT・デジタル人材の確保を巡っては、1-2回の面接で採用を決めるテクノロジー関連企業などもある。このため、三井住友銀では場合によって面接回数を減らして採用を決定するなど機動的に対応している。

  みずほFG人材戦略推進部・採用チームの小西健調査役は「あえて金融業界、中でも固いイメージのある銀行を選んでもらう」ためには、工夫が必要だとの認識を示す。その一環としてIT企業の代表格であるアマゾンジャパンから移籍した 柳田晃嗣リテール・事業法人副カンパニー長の転職経験を外部サイトで紹介するなど情報発信を強化している。 

待遇面でも工夫

  専門人材の待遇にも工夫を凝らしている。三菱UFJ銀では「プロ認定制度」で総合職の給与テーブルに月5ー30万円を上乗せしているほか、弾力的に報酬をオファーしやすい雇用形態を適用。みずほも個別処遇する社員の割合が高い証券子会社のノウハウを生かし、銀行や信託銀で柔軟な処遇を増やしている。

  三井住友銀でも、デジタルやコンプライアンスなどの特定領域でスキル・経験に応じ、エキスパート手当を支給。こうした対応でも処遇しきれない人材については、これまで例外として適用してきた個別処遇制度を今年度から本格的に活用している。

  金融業などプロ人材の紹介事業を手掛ける コトラの大西利佳子社長は、人材獲得競争が激しくなる中、メガバンクの中途採用に対する本気度は高いと指摘。かつては第2新卒がほとんどで、自社のカルチャーに染めた上で定着を望んでいた銀行も、必ずしも終身雇用にこだわらないという意識に変化していると分析する。

  メガバンクの来年度(23年度)の新卒採用計画は、みずほが持ち株会社や傘下銀行の合計で380人、三井住友銀が350人、三菱UFJ銀が320人の計1050人。今年度中に計画している中途採用400人は新卒・中途を合わせた全体の3割近くに上る。新卒採用が減少する中、中途採用の割合は増加傾向にある。  

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September 28, 2022 at 05:00AM
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