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パラ背泳ぎで「銀」の14歳・山田美幸選手、亡父へ「私もカッパになりました」 - 読売新聞

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 パラ競泳界に中学3年生のニューヒロインが誕生した。競泳女子100メートル背泳ぎ(運動機能障害)で銀メダルを獲得し、夏冬通じて日本史上最年少のメダリストとなった山田美幸選手(14)(WS新潟)。水中にいると落ち着くという「水の申し子」は、ひのき舞台でもモットーの「誰よりも楽しく泳ぐ」を貫いた。(上田惇史)

 決勝はスタートから飛び出し、一時は世界記録保持者のシンガポール選手を抑えてトップに立った。プールから上がると「開き直って楽しんでいこうと思った」と満面の笑みを見せた。

 生まれつき両腕はなく、下肢にも障害がある。

 5歳で水泳を始めた。水泳教室の野田文江コーチ(79)の「障害があっても体は浮いてくるから大丈夫」との言葉に、素直にうなずいた。水を怖がるどころか、進んで水中に入り、健常の子も尻込みする深さ3メートルのプールに勢いよく飛び込んだ。

 「水の仕組みを頭で理解しているから怖くない。度胸の良さ、課題を乗り越える力など、私らの想像を超える何かを持っている」と野田コーチはいう。

 本人にとって水中は、特別な世界だ。他の子とあまり変わらずに自由に動ける。「静かな水の中にいると、心が落ち着く」と話す。

 昨年、障害の判定の結果、より重いクラスに変更になった。今大会のこのクラスには得意の自由形がないため、嫌いだった背泳ぎに本格的に挑戦。苦手な腹筋運動にも取り組み、ロープで体に結んだ重さ3キロの排水溝のふたを引いて泳ぐことでキック力を強化した。

 スポーツだけでなく、小学校時代は習字で表彰された。地元・新潟県阿賀野市の英語スピーチコンテストで入賞したこともある。家では、足でタブレット端末を器用にタッチし、ユーチューブでゲーム実況の動画を見て楽しんでいる。

 2019年、父の一偉さんをがんで亡くした。「パパは、ちっちゃい頃からカッパだったんだよ」と冗談めかしつつ、娘が水泳に集中できるよう応援してくれる優しい父だった。

 レース後、父に伝えたいことを尋ねられると、声を詰まらせてこう答えた。「『頑張りました。私もカッパになりました』って伝えたい」

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August 25, 2021 at 10:24PM
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