中国人民銀行（中央銀行）は30日、人民元の中心レートを１ドル＝6.8802元に設定した。予想に比べて大幅に元高水準で、元の下支えに向けた取り組みを強化している。
ブルームバーグ調査の予想平均は6.9051元だった。元高方向での予想との乖離（かいり）は、2018年にトレーダーとアナリストを対象に日次ベースで調査を始めてから２番目に大きい。
スタンダードチャータード銀行の中国マクロ戦略責任者、劉潔氏（香港在勤）は元高方向で予想との開きが大きくなったことについて、「投機的ポジションの急速な積み上がりを踏まえ、人民銀は警戒を強めていることがうかがえる」と指摘した。
「当面は中心レート設定と口先介入が引き続き主な手段になるだろう。人民銀による香港での手形発行拡大にも注目したい」と同氏は述べた。
急速な元安で心理的な節目である１ドル＝７元台も視野に入る中、人民銀は元安進行の抑制に乗り出している。経済指標が振るわず、ドル高も進んでおり、ここ数週間で人民元の下げが加速している。今月の利下げも元安に拍車を掛けた。
中国が予想外の利下げ－７月指標は「非常に気掛かり」との指摘も
中国共産党は年後半に５年に一度の党大会を控えており、人民元相場や金融市場を安定的に維持しておきたい事情もあるとみられる。
原題： China Gets More Aggressive in Pushing Back Against Weaker Yuan、China Sets Stronger-Than-Expected Yuan Fixing for Fifth Day（抜粋）
(市場関係者のコメントなどを追加し更新します)
August 30, 2022 at 08:28AM
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中国人民銀、中心レート経由で元安抑制強化－７元台視野で警戒感 - ブルームバーグ
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