ゆうちょ銀行のプリペイド機能付きのデビットカード「ｍｉｊｉｃａ」を悪用し、他人の口座から貯金を不正に取得したとして、埼玉県警は別の事件で逮捕・起訴された中国籍の２８歳の容疑者を再逮捕しました。
ゆうちょ銀行の「ｍｉｊｉｃａ」をめぐっては、利用者の間で送金できる機能が悪用されて貯金が不正に引き出される被害が去年相次ぎ、ゆうちょ銀行によりますと被害額はあわせておよそ３３０万円にのぼっています。
埼玉県警が捜査を進めた結果、電子決済サービスの「ドコモ口座」を悪用して商品をだまし取ったなどとして逮捕・起訴された中国籍の劉佳容疑者（２８）が、「ｍｉｊｉｃａ」の不正利用にも関わっていた疑いがあるとして再逮捕しました。
警察によりますと、「ｍｉｊｉｃａ」を悪用して他人の貯金およそ２万８０００円を不正に取得したとして電子計算機使用詐欺の疑いが持たれています。
劉容疑者の「ｍｉｊｉｃａ」には、あわせて４３人分の貯金およそ１０８万円が不正に送金されていたということです。
調べに対し、「言いたくありません」と供述しているということです。
警察は県内のコンビニエンスストアで加熱式たばこを買い売りさばいていたとみて調べるとともに、指示役がいないかなど解明を進めることにしています。
警察によりますと「ｍｉｊｉｃａ」の不正送金をめぐって逮捕されたのは全国で初めてだということです。
不正送金を受けて「ｍｉｊｉｃａ」の送金機能は現在停止されていて、来年サービスの終了が決まっています。
ゆうちょ銀行によりますと、「ｍｉｊｉｃａ」は専用のアプリなどで自分の口座から現金をチャージすることができます。
また「ｍｉｊｉｃａ」どうしで送金できる機能もあるため、自分の口座から現金を相手に送ることもできます。
この機能が悪用され、去年、何者かが不正に入手したＩＤやパスワードを使い、他人の貯金を「ｍｉｊｉｃａ」にチャージしたうえで、別の「ｍｉｊｉｃａ」に送金する不正が相次ぎました。
これまでに全国で５４人の被害が確認され、被害額はおよそ３３２万円にのぼるということです。
当時は、こうした不正が疑われるログインを検知する仕組みがないなどセキュリティーの不備も指摘されました。
相次ぐ不正送金を受けて、ゆうちょ銀行は去年９月に「ｍｉｊｉｃａ」の送金機能を停止し、来年にはサービスを終了することにしています。
June 24, 2021 at 09:26AM
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ゆうちょ銀「ｍｉｊｉｃａ」悪用 他人貯金を不正取得疑い逮捕｜NHK 首都圏のニュース - NHK NEWS WEB
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