2月末のATM障害は、みずほ銀行の「鬼門」のシステムで3度目の大規模なトラブルだった。過去の反省を機に「英知を結集した」(幹部)という新システムでなぜ起きたのか。第三者委員会が15日まとめた報告書で指摘したのは、みずほ発足から20年後も重くのしかかる「人災」の側面だ。
「現場の隅々までどう伝わっているのか、しっかり向き合うことが重要だ」「精神論的な総括だけでは不十分」。みずほフィナンシャルグループ(FG)の坂井辰史社長は15日の会見で、企業文化改革への決意をそう語った。
一連のトラブルで第三者委が総括したのはシステムの設計ではなく、運用する人や組織の問題だった。たとえば2月末の4千台超のATM障害。午前9時50分に最初のエラーを検知し、停止を示す「緊急一報メール」が30分足らずで関係各部へ流れたが、システムの担当部はエラーの原因究明や復旧を優先。午前中はATMの停止台数など顧客に関わる情報を集めなかった。顧客部門の対応も後手に回った。
藤原弘治頭取がATM障害を知ったのは午後1時半で、ネットニュース経由。坂井氏は午後2時にメールを受け取り、内容を確かめたのは同4時。対策チーム発足は5時にずれ込んだ。「横の連携、縦の連携のいずれも十分に機能せず、統括すべき司令塔が本来の役割を果たせていない」。報告書はそう指摘した。
薄れているATM利用客への関心
ATM障害は通帳のデジタル化移行などに伴い起きた。報告書によると、年約16億円の印紙税の負担削減が目的だったという。顧客の通帳やカードの取り込み被害は過去にも起きていたことが新たに判明。再発防止のため、設定を当時見直していれば5244件の取り込み被害のうち4915件を防げた可能性もあったことが記された。「圧倒的に多いATM利用客への関心が薄れている」という。
2000年に第一勧業銀行…
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June 16, 2021 at 04:15AM
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発足20年でも「お見合い」文化 みずほ銀の改善遠く - 朝日新聞デジタル
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