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銀は年内に35ドルまで上昇も 金融緩和継続で実物資産に資金流入━調査 - IG

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銀価格は2020年末までに1トロイオンス=35ドルまで上昇する可能性がある。貴金属サプライヤーのヘレウス・プレシャスメタルズが1日発表の「2020年貴金属見通し 改訂版」で明らかにした。金融緩和の継続により実物資産である銀に資金が流入するとみられる。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銀先物は3月18日、11年ぶりの安値となる11.74ドルを付けた。金銀比価は過去最大の125倍まで膨らんだ。

新型コロナウイルスの感染拡大で20年前半に大きく落ち込んだ工業用需要はここにきて回復の兆しをみせているものの、通年の水準は前年を大きく下回る見通しだ。銀は太陽光パネルにも用いられるが、パネルの設置も前年よりも減少している。

足元で銀を支えているのはむしろ個人投資家の資金だ。銀価格は7月に一転して大きく上昇した。金価格が急騰したことで、手が出ない投資家が銀市場に押し寄せたとみられている。実際、銀価格の7月の上げは1979年以降では最も大きなものだった。

銀を投資対象とする上場投資信託(ETF)を通じて資金流入が増加し、銀ETFの現物保有量は8月に3万2000トンを超えて過去最大となった。

供給面では20年は新産銀の減少が見込まれる。中南米の一部鉱山がコロナ禍で生産を停止しているため。一方、7月以降の価格の上昇でリサイクル銀の供給は増加する見通し。

この数カ月は銀が金をアウトパフォームしており、金銀比価は71倍に低下した。アウトパフォームの状態を維持するには、投資家の需要の継続が必要になる。

景気の見通しが依然として不透明であるなか、政府と中銀が追加緩和策の導入を余儀なくされる可能性があるとの見方が、実物資産である銀への関心を引き立て続けるとみられる。ヘレウスは年末までの相場の下限を22.5ドル、上限を35ドルと見込んでいる。

2日の銀先物12月限の終値は前日比1.25ドル(4.36%)安の27.395ドル。


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September 03, 2020 at 03:50PM
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