米銀大手３行は欧州勢からトレーディング収入の市場シェアを奪いつつある。新型コロナウイルス禍を背景に、業界や地域を越えて大手企業はさらに大きくなる傾向が続いている。
ブルームバーグがまとめたデータによると、 ゴールドマン・サックス・グループと ＪＰモルガン・チェース、 モルガン・スタンレーの３行が株式・債券トレーディング業務で世界市場に占めるシェアは2021年１－６月（上期）に計約46％と、19年同期から６ポイント近く上昇した。 ドイツ銀行や ＨＳＢＣホールディングスなど欧州勢のシェアが４ポイントほど低下して約32％となったのとは対照的だ。
大手米銀は巨額のテクノロジー予算と株式市場における優位性を足掛かりにシェアを拡大。コロナ禍で過去に例を見ない激しい相場変動が続く中、そうした強みが有利に働いた。
バークレイズのアナリスト、ジェーソン・ゴールドバーグ氏は「大手米銀はテクノロジーなどをてこに、妥当と言える以上のシェアを獲得することができた。今後後退するとは思わない」と述べた。
Big Getting Bigger
U.S. trio grabs market share in trading at home and abroad
Source: Company filings
米欧の銀行12行の各年上期収入を比較したデータによると、米銀大手３行のシェア拡大は少なくとも17年から続いている。12行のうち伸びが最も目立つのはゴールドマンで、17年から全体のシェアが５ポイント余り上昇した。
欧州勢で17－21年に最も大きくシェアを落としたのはドイツ銀行。大規模な再編で19年に世界の株式事業から撤退した同行のシェアはその５年間に3.1ポイント低下した。一方、バークレイズは米資本市場での足場強化が奏功し、欧州勢で唯一シェアを増やした。
Top Three Losers
European banks continue to lose market share in trading
Source: Company filings
原題：
Biggest U.S. Banks Expand Trading Dominance Over European Rivals（抜粋）
October 06, 2021 at 10:31AM
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米銀大手３行、トレーディング業務でシェア拡大－欧州勢から奪う - ブルームバーグ
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