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クミコ、有楽町からシャンソンを 再び「銀巴里」の灯をともす - スポーツ報知

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 シャンソン歌手のクミコ(69)が24日と25日の2日間、東京・有楽町マリオンのI’M A SHOW(アイマショウ)で「クミココンサート2023 わが麗しき歌物語Vol6~銀巴里で生まれた歌たち…時は過ぎてゆく~」を行った。

 1990年に閉店した伝説のシャンソニエ「銀巴里」が、銀座の地に“復活”した。

 25日の公演でオープニング曲に選んだのは、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」で話題の笠置シヅ子の「私の猛獣狩り」。ラップのように早口でたたみかける歌で拍手を浴びると「人生69年間生きてきました。今日はそんな長い旅を振り返るようなコンサートだと思ってます」とあいさつ。平和への思いを込めた反戦歌「愛しかない時」や中島みゆきの「誕生」などを披露した。

 第1部のラストでは「銀巴里」時代の大先輩でもある大御所・瀬間千恵が登場。「クミコちゃんとこうして一緒に歌える日が来るとは」と感激する瀬間と熱いハグを交わした。

 第2部では、金子由香利の代表曲をカバーした「時は過ぎてゆく」や自身の代表曲「わが麗しき恋物語」をつややかな歌声でしっとりと歌い上げた。美輪明宏のカバー曲「ヨイトマケの唄」では一転して、歌の主人公が乗り移ったような力強い歌声を響かせ、聴衆の涙を誘った。本編ラストではおなじみの「幽霊」を歌い、アンコールは「愛の讃歌」を歌うと、最後は「昔のことを思ってばかりでもしょうがない。なんたってかんたって明日は来るんだから」と「明日があるさ」で明るく締めくくった。

 今回のコンサートを行ったI’M A SHOWは、かつて銀巴里があった場所からほど近い有楽町マリオン内にオープンしたホール(398席)。ステージには往年の銀巴里をしのばせる2本の街頭のオブジェと青緑色のビロード幕をしつらえた。自身も1982年から閉店までステージに立っていたクミコは「銀巴里は平日の昼間からカルテットで演奏しているような濃密な空間でした。すばらしいブラボーな時代でした」とかつての名店に思いをはせた。

 クミコにとっては同ホールでのリサイタルは初めてだったが、来年2月21日に同所での追加公演が決定。金子が渋谷を拠点に「公園通りのシャンソニエ」と題したリサイタルを行ってきたように、クミコには今後、同ホールでのシリーズ化を期待する声も上がっている。ステージでクミコは「シャンソンってなかなか次につながらない音楽だと思われてるけど、年を重ねても歌えることを知りました。そんな音楽に関われたことが幸せですね」と改めてシャンソンへの熱い思いを口にした。円熟味を増したその歌声で銀座に再びシャンソンの灯をともす。

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November 26, 2023 at 07:35PM
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