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足銀20年の軌跡 「顧客目線」で体質改革 深く刻まれた“苦い記憶”|下野新聞 SOON - 下野新聞

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足銀20年の軌跡

 かつて「地銀の雄」と呼ばれた足利銀行が破綻・一時国有化されてから20年。「経済の激甚災害」と言われるほどの苦難に直面した足銀は、めまぐるしく変わる経営環境に対応しながら、顧客や地域とどう向き合ってきたのか。これまでの軌跡を追う。

事業譲渡した崎尾社長(左)。足利銀行の担当者に現状を報告した後、玄関先で笑顔を見せた=11月中旬、宇都宮市二荒町

事業譲渡した崎尾社長(左)。足利銀行の担当者に現状を報告した後、玄関先で笑顔を見せた=11月中旬、宇都宮市二荒町

 会社の行く末を約7年間、1人で悩み続けた。

 計測機卸売業のコアミ計測機(宇都宮市二荒町)。1889年(明治22年)創業の老舗だが、5代目の崎尾肇(さきおはじめ)社長(60)には、後継者がいなかった。一人息子は医師の道へ進み、残されたのは第三者への譲渡だった。

 「周りに不要な心配をかけたくない」と誰にも相談できずにいた2020年秋。足銀宇都宮支店の担当者に、声を掛けられた。「後継者はどうするんですか」

残り:約 1029文字

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November 27, 2023 at 09:32AM
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