中国はデジタル通貨の発行をにらみ法制度を整備する=AP
【北京=川手伊織】中国人民銀行(中央銀行)は23日、法定通貨の人民元にデジタル通貨も加える法制度を固めた。2022年2月の北京冬季五輪までの発行をにらむ。暗号資産(仮想通貨)など民間のデジタル通貨の発行も禁じ、貨幣の供給が不安定になるのを防ぐ。中国はデジタル通貨の流通に向けた実証実験で日米欧を先行するが、法整備でも先手を狙う。
同日公表した中国人民銀行法改正の草案に盛り込んだ。草案は1カ月後の11月23日まで、パブリックコメントにかける。草案では「人民元は実物形式とデータ形式からなる」と規定し、デジタル通貨の発行に法的根拠を与える。仮想通貨のリスクを避けるため「いかなる組織や個人もデジタル通貨を製造、発行してはならない」とした。
中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)と同時に、民間のデジタル通貨が市中に出回れば、金融政策による貨幣流通量の調整が難しくなるとの懸念があるとみられる。米フェイスブックが発行を計画するデジタル通貨「リブラ」などが中国国内では流通できなくなる可能性がある。
中国は12~18日には広東省深圳市で市民参加型の大規模な決済システムの実験を行った。約4万7500人の市民が1人200元(約3100円)のデジタル人民元を受け取り、同市内約3400店の店舗での買い物に利用した。中国当局は実証実験のエリアを拡大し、早期の発行にこぎつけたい考えだ。
中国がデジタル人民元の発行を急ぐのは、資金取引の管理を強化する狙いがある。海外とのやり取りも補足できれば、急激な資金流出なども防ぎやすくなる。またデジタル通貨を巡る国際的な議論の主導権を握る思惑もありそうだ。
October 23, 2020 at 09:10PM
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デジタル人民元、法整備でも先行狙う 人民銀法改正案 - 日本経済新聞
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