能登半島地震の発生から3週間を迎えた22日、地震で大きな被害を受け休校となっていた珠洲市と能登町の小中学11校が通常授業を再開し、2市町の全20校の休校が解消した。生徒1人が地震の犠牲となった能登町松波中では同級生らが始業式で黙とうをささげ、生徒は悲しみの中で前に進む気持ちを新たにした。
松波中では1年生の森銀治郎さんが自宅で被災して亡くなった。
体育館が避難所となっているため、始業式は多目的教室で行われた。森さんら地震の犠牲者に黙とうをささげ、中社進校長は「空から銀治郎君も見てくれている。苦境の中でも一緒に学び合い、高め合える『松中生』になろう」と呼び掛けた。遠方に避難した生徒向けにオンラインでも配信した。
1年生の教室でも、同級生がクラスのムードメーカーだった森さんを悼んだ。森さんとスマートフォンで通話しながら新年を迎えたという瀬爪恭一さんは「正月は暇やし遊ぼうねって話してたのに、まだ信じられない。今も一緒におる気がする」と顔を伏せた。
能登町では21日、全4中学校の生徒247人のうち39人が金沢市の医王山スポーツセンターに集団避難した。松波中に残った1年の山下あいさんは「地震の不安はあるけど、家族と一緒にいた方が安心する。クラスのみんなにも会えて良かった」と話した。
同校では、授業は当面午前中だけとなる。校舎の損壊が激しい松波小の児童も受け入れ、美術室などで授業を再開した。
珠洲市では、緑丘中が全校生徒147人のうち35人、宝立小中は66人中24人が登校し、始業式や午前の授業に臨んだ。
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January 22, 2024 at 11:42AM
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「銀治郎君見てて」犠牲の同級生に黙祷 能登町松波中で始業式 珠洲、能登で休校解消|社会|石川のニュース|北國新聞 - 北國新聞デジタル
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