中国人民銀行（中央銀行）は融資促進に向け市中銀行の預金準備率を引き下げる可能性があると示唆した。同行はこの数週間、他の手段を通じて大量の流動性を供給している。
人民銀貨幣政策局の鄒瀾局長は国営新華社通信とのインタビューで、人民銀は公開市場操作や中期貸出制度（ＭＬＦ）、預金準備率などの金融政策ツールを用いて、与信の合理的な伸びを「強力」に支援する可能性があると述べた。
鄒氏は、中国の経済成長に有利な金融環境を生み出すため、カウンターシクリカル（反循環的、逆周期）およびクロスサイクル的な政策調整も人民銀は強化していくと語った。インタビューは８日遅くに公表された。
昨年９月の預金準備率 引き下げに先立つ ７月にも、鄒氏は同様の発言をしていた。景気回復の弱さから、当局に利下げや潤沢な流動性供給を求める圧力が強まる中、トレーダーの間では今年さらなる金融緩和が行われるとの 観測が広がっている。
人民銀は経済全体のファイナンス規模と与信の適切な伸びをしっかりと支えるため、預金準備率など多様な金融政策ツールを活用すると表明
Source: Bloomberg
人民銀は昨年12月半ば、ＭＬＦ経由で月間ベースで最大規模となる8000億元（約16兆円）の資金を 供給。年末には公開市場操作（オペ）を通じてさらに多くの短期資金を注入した。
エバコアＩＳＩの中国調査担当マネジングディレクター、ネオ・ワン氏（ニューヨーク在勤）は、株式市場は「好材料を今すぐ必要としており、われわれは25ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）の預金準備率引き下げが近いと考えている」と指摘。今後２週間にＭＬＦとローンプライムレート（ＬＰＲ）引き下げの可能性もあるとの見方を示した。
中国株の指標、ＣＳＩ300指数は８日、1.3％下落し、2019年２月以来の安値で取引を終えた。年初から５営業日続落で４％余り値下がりしている。香港上場の中国本土銘柄から成るハンセン中国企業株（Ｈ株）指数は８日、２％余り下げ、22年11月以来の安値で引けた。
原題： China Hints at More Easing With Possible Reserve Ratio Cut (2)（抜粋）
January 09, 2024 at 09:47AM
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中国人民銀、預金準備率を再び引き下げか－利下げとの見方も - ブルームバーグ
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