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銀行間送金を担う「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」で発生した大規模システム障害は、メインベンダーのNTTデータに大きなインパクトをもたらしそうだ。2027年の稼働を見込む次期全銀システムのみならず、地方銀行や信用金庫で勘定系システムの刷新プロジェクトが目白押しで、そちらにも余波が及べば、影響は大きい。
全銀システムの障害は2023年10月10~11日に発生した。三菱UFJ銀行やりそな銀行など10金融機関で、他行宛ての振り込みが一時できなくなった。概算値ながら、仕向けと被仕向けを合わせて、影響は500万件超に及ぶ。全銀システムが稼働した1973年以降で、顧客に影響が出るシステム障害が発生したのは今回が初めてだ。
全銀システムの開発を手掛けるメインベンダーはNTTデータだ。次期全銀システムについても、主要業務を担う「ミッションクリティカルエリア」は、NTTデータが構築することが決まっている。足元で、全銀システムを運営する全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)を中心に要件定義を進めているが、今回のシステム障害を受けて、「スケジュールに影響があることは事実だと思う」(全銀ネットの辻松雄理事長)。実際、全銀ネットは2023年10月、次期全銀システム開発プロジェクトを立ち上げる予定だったが、一時見送った。
まずはMEJARのオープン化
大規模障害がもたらす影響は、次期全銀システム刷新のスケジュールにとどまらない可能性がある。NTTデータを巡っては、地銀を中心に勘定系システムの刷新プロジェクトが複数控えており、全銀システム障害の影響を受けかねないためだ。
目先では、横浜銀行など地銀5行が参画するシステム共同化の「MEJAR」が2024年1月にシステム刷新を控えている。NTTデータが新たに開発する「PITON」と呼ばれるミドルウエアを活用し、富士通製メインフレームからオープン基盤に全面移行する。これまでメインフレームの専用ミドルウエアが担っていたオンライントランザクションの制御機能などをPITONが引き受ける形だ。
October 24, 2023 at 03:00AM
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全銀システム障害が揺さぶるNTTデータの屋台骨、金融で重要案件が目白押し - ITpro
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