ドイツ銀行の7-9月(第3四半期)はコーポレートバンクの増収と預金流入がトレーディングの不振を打ち消した。同行は株主還元を加速させる方針を示した。
25日の決算発表によると、7-9月期の収入は前年同期比約3%増の71億3000万ユーロ(約1兆1000億円)と、アナリスト予想とほぼ一致した。通年では予想レンジの上限である約290億ユーロに達する見込みだという。
また、資本配分の改善と当初予想より軽微な規制の影響により、30億ユーロの資本を還元する余地があるとしている。自己資本の指標である普通株等ティア1(CET1)比率は13.9%に上昇し、2025年の目標を大きく上回った。
コーポレートバンキング部門の7-9月期収入は21%増、リテール事業を含むプライベートバンク部門は約3%増収となった。
クリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)は発表文で「資本見通しが大幅に改善した。これにより、『グローバル・ハウスバンク』モデルの成長に投資し、リターンをさらに向上させ、株主への分配を増やし加速させる余地ができた」と説明した。
ゼービングCEOは5年間で80億ユーロを株主に還元するという公約を実現するため、コストを抑えつつ収益を増やすことに取り組んでいる。金利上昇が最近の四半期におけるトレーディングの減速打ち消しに寄与する一方、高インフレや管理体制を修正するための投資、リテール部門におけるITプロジェクトなどがこの課題を複雑にしている。
コスト削減
イェームス・フォンモルトケ最高財務責任者(CFO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、株主還元をどの程度増やすかを明言するのは時期尚早だと述べたものの、その後の記者団との電話会見で来年の自社株買い戻しは発表している水準より大きくなる可能性があると示唆した。
株価は25日のフランクフルト市場で一時7.3%高となった。
同CFOは急速な利上げの恩恵は薄れるかもしれないが、高めの金利は25年以降までプラスの影響を与えるとも予想。インフレに対応しコスト圧縮を図るため一段の人員削減を計画していると明らかにした。
かつて成長の原動力だった債券トレーディング部門の7-9月期の収入は前年同期比12%減となり、平均で1.1%増だった米銀勢に大きく水をあけられた。24日に決算を発表した英銀バークレイズの26%減よりは小さい落ち込みだった。
英銀バークレイズ、投資銀行収入が再び予想下回る-コスト削減示唆
企業の合併・買収(M&A)助言や株式・債券発行関連業務の収入は3倍以上に増加した。銀行の金利収入拡大に寄与してきた利上げが総じて終了に近いとみられる中、ドイツ銀は手数料ビジネス強化を目指している。
原題: Deutsche Bank Vows More Payouts as Higher Rates Fuel Growth (2)、 Deutsche Bank to Step Up Payouts as Lending Offsets Trading Lull(抜粋)
(第8段落に株価を追加して更新します)
October 25, 2023 at 01:28PM
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ドイツ銀、株主還元加速へ-コーポレートバンクが取引不振を補う - ブルームバーグ
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