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米大手銀の決算から読み解く経済状況 - Wall Street Journal

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シティグループなど米大手銀によると、顧客の支出はコロナ禍前の水準を上回っている

Photo: Amir Hamja for The Wall Street Journal

 米金融業界が好況に沸いている。全体ではないとしても、少なくとも一部はそうだ。M&A(合併・買収)熱や株式トレーディングが米大手銀の7-9月期(第3四半期)業績を押し上げた。一般業務では、銀行は引き続き融資件数を伸ばそうとしているが、顧客の多くは昨年の買い控えの反動で消費を拡大している。

米大手銀の業績から見えてくる経済状況を以下にまとめた。

消費

 銀行幹部らによると、個人消費は新型コロナウイルス流行前の水準を上回っており、ホリデーシーズンにかけて好調を保つ見通しだ。シティグループのクレジットカードによる支出額は前年比で20%も増え、過去最高に達した。延滞金が増え、残高を翌月以降に繰り越す人が増え始めている。カード利用者の争奪戦が再び始まったと幹部らは言う。

 バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)のブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は「膨大な額の支出が行われている」とし、「しかも、加速しつつある」と話した。

融資

 経済の足元がまだおぼつかない中、債券市場は利用しやすいとあって、コロナ下で銀行融資需要は落ち込んだ。ウェルズ・ファーゴとバンカメでは、総融資残高が前年比で減少したものの、4-6月期(第2四半期)からは増えた。

 ウェルズ・ファーゴのマイク・サントマッシモCFO(最高財務責任者)はアナリストとの電話会議で、「融資の伸びが加速するという夢を誰もが見ている」と述べた。

 融資分野では「証券担保融資」が急成長を遂げている。バンカメとモルガン・スタンレーは、顧客が保有する株式や債券を担保に資金を貸し出す証券担保融資が2桁増となった。

トレーディング

 コロナの流行が始まってからはほぼずっと、市場の熱狂が米大手銀の追い風となってきた。足元では株式トレーディングが好調を保つ一方、債券トレーディングは減速している。モルガン・スタンレーとバンカメはいずれも、全体のトレーディング収入でプラスを確保した。JPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴはトレーディング収入が減少した。

 投資家はトレーディングの新たな「常態」がどの程度の水準か見極めようとしている。米独立系資産運用会社ニューバーガー・バーマンのシニアアナリスト、クシュ・ゴエル氏は7-9月期について、マーケット関連収入が米大手銀の従来予想を上回り続けるという証左かもしれないと指摘。国外同業からの事業獲得が増えていることなどが理由だという。

M&A

世界的なM&A(合併・買収)ブームは、銀行がウォール街で活動する資金を生み出し続けた。JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレー、バンカメ、シティグループはいずれも、M&A手数料が四半期ベースで過去最高となった。M&A業務で業界トップのゴールドマン・サックスは、15日に決算を発表する。経営幹部らは、現在もM&A候補案件は目白押しだと述べている。これは変革的なM&Aに挑戦できるほど企業幹部が経済に自信を抱いている証しだ。

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October 15, 2021 at 10:46AM
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