東京五輪銀の梶原悠未が女子オムニアム優勝「スイスで強化したこと発揮」【ジャパントラックカップ2】：中日スポーツ・東京中日スポーツ - 中日新聞

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練習中に事故死したトライアスロンの宮崎集さんの写真を手に表彰台に立った梶原悠未

◇31日　自転車トラック種目・ジャパントラックカップ2最終日（静岡県伊豆市の伊豆ベロドローム）

　男女各2種目が行われ、東京五輪女子オムニアムで銀メダルの梶原悠未（25）＝TEAM　Yumi＝が同種目を優勝。男子スプリントは太田海也（23）＝日本競輪選手会、女子ケイリンは李慧詩（香港）が制した。また、男子マディソンは窪木一茂（33）＝同、今村駿介（24）＝ブリヂストン＝組が同大会1に続き連覇を果たした。

　歓喜の銀メダルから1年。梶原が思い出の伊豆ベロドロームで、凱旋（がいせん）レースを圧倒的な力で優勝した。「スイスで強化してきたことが発揮できた。東京五輪の前の大会よりお客さんが多かったのは五輪の成果ですよね」。勝負が決していた最終のポイントレースこそ首位を譲ったが、いずれも余力は十分。アジアの選手相手では別格の存在であることを示した。

　今年2月からの6カ月間はスイスでトレーニングを積んだ。トラックの大会だけでなく、チームに所属してロードレースにも出場。4月のネーションズカップ（英国）ではオムニアムを含む2冠を飾るなど、2つの舞台を走りながら順調に強化してきた。

　「食事や環境などの面で生活は大変でしたが、6カ月間で持久力と人間力が付きました。チーム競技のロードはコミュニケーションなどを経験して学ぶことばかりでした」

　心身ともに成長しての帰国。この後は8月末の全日本選手権、10月の世界選手権（フランス）が当面の目標となるが、いつも胸の内にあるのはもちろんパリ五輪である。「金メダルを取ります。そして自転車を日本のメジャー競技にしたい」。東京五輪で逃した金が最高のモチベーションになっている。