競泳・木村、０秒５６差の銀速いピッチ、前半から全力 - 中日新聞

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男子１００メートル平泳ぎ決勝で銀メダルを獲得した木村敬一

　「自信がほしい」と焦がれた一つ目のメダルは、想定を上回る銀色。金まで０秒５６差に迫る１分１１秒７８でタッチした木村は、「久しぶりに１１秒台が出せて満足。初めてメダルが取れてほっとした」と満面の笑みを浮かべた。

　予選のタイムではドルスマン（オランダ）が突き抜け、楊（中国）は世界記録保持者。「しっかりと３番に入りたい」と臨んだ決勝だった。

　得意の飛び込みでまっすぐに入水し、５０メートルの折り返しでは狙い通りの３３秒３３で１番手でターン。後半のスタミナに不安がある木村は、前半でなるべくタイムを稼ぐ必要がある。体格で勝るライバルたちがゆっくりと大きく水をかくのに対し、木村は速いピッチでアメンボのように水面を滑っていく。

　ドルスマンが蛇行したこともあり、予想外の接戦に。でも見えない本人は「わかっていなかった」。テンポよくストロークを刻み、ぎりぎりまで全力で泳ぐためにフィニッシュのタッピングはいつもより壁に近づいたタイミング。タッチの差の２位に、「たぶんすごい競ってたんだろうな」とそこで気づいた。

　全盲クラスのエースが見据えるのは金メダルだけ。競泳最終日の１００メートルバタフライが大本命だ。「１...

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