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スルガ銀株主総会鉄柵で囲われた株主異様な140分 | スルガ銀行 不正の構図 | 今沢真 - 毎日新聞

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 投資用不動産をめぐる不正融資問題に揺れるスルガ銀行が6月29日、本店のある静岡県沼津市で株主総会を開いた。スルガに巨額の借金を背負う約350人の債務者が株主として出席し、嵯峨行介社長(総会後に会長に就任)に解決を迫った。2時間20分あまりの異常な総会の一部始終を報告する。

 異様さは総会開会の2時間前から始まった。総会の会場となったJR沼津駅前のイベントホール。その前の道路の両側に債務者数百人が並び、「スルガ銀行は金融不祥事の清算を」などと書いた横断幕を広げ、抗議活動を1時間行った。登校中の高校生が横目で見ながら通りすぎていく。

「取締役が玄関掃除」株主提案も

 総会の会場内も異様だった。会場は三つ用意された。このうち400人収容の第1会場は12のブロックに分かれ、ブロックごとに胸下くらいの高さの鉄柵で区切られていた。株主は事前抽選で番号指定された席に着く。会場の両側にそれぞれ20人ほどの警備員が立つ。債務者とみられる株主が「われわれは暴徒扱いか……」とつぶやいた。

 午前10時に開会し、取締役選任など会社提案の2議案と、債務者側の株主提案20議案が上程された。株主提案は「スルガ銀行は解散手続きを行う」「取締役が本・支店の玄関をはき掃除するよう定款に定める」などさまざま。

 債務者3人と弁護団の河合弘之・共同団長が交代で20議案の提案説明をした。「合わせて20分間で説明を」と求める嵯峨社長に対し、河合氏は「株主を軽視した時間制限であり、議事進行権の乱用だ。断じて認められない」と声を張り上げて抗議し、4人で計35分間にわたり説明。嵯峨氏は20議案すべてに反対を表明した。

相次ぐ「動議!」

 質疑に入り、弁護団の山口広・共同団長が最初に質問した。「不正融資で物件を高値づかみさせた責任を銀行が広く認めよ」といった主張だ。弁護団と会社側との交渉は2年近く続いているが、銀行が責任をどこまで認めるかで対立している。

 嵯峨氏は「交渉の中身を総会で答えることは控えたい」などと回答。質疑の間に「動議!」の声がしばしば上がる。「社長が債務者と直接対話する場を設けてほしい」「採決は拍手でなく挙手で」などの動議に対し、嵯峨氏は「意見として受けとめる」「採決方法は議長の裁量」などとかわしていく。

 鉄柵に囲われたブロックごとにマイクが設置され、株主はトイレや退出以外はブロックの外には出られない。質問が終わるとすぐ座席に戻るよう係員が促す。

 この日のもう一つの争点は、スルガ銀とクレディセゾンとの資本提携だ。相互に出資し、クレディはスルガ銀株式の約15%を保有する筆頭株主になる。債務者側は「不正問題の解決が先だ」と抗議。嵯峨氏は「双方の強みを融合させ、企業価値を向上させる」と説明した。

 株主総会に先立ち…

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July 04, 2023 at 04:00AM
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