昨年は市場のボラティリティーと利上げが米銀に大きな収益をもたらしたが、2023年にはこれが頭痛の種になるかもしれない。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)、JPモルガン・チェース、シティグループ、ウェルズ・ファーゴは13日に、昨年10-12月(第4四半期)の決算を発表する。投資家の関心事は同四半期の利益よりもむしろ、利上げによる経済活動低迷という逆風に大手銀行がどのように備えているかだろう。
バークレイズのアナリスト、ジェーソン・ゴールドバーグ氏はインタビューで、「力強さの時代から不確実性の時代に入りつつある」とし、「リセッション(景気後退)が迫っている可能性があるにもかかわらず、貸し倒れは歴史的低水準でトレーディングも活発、純金利収入は過去最高を記録する見込みだ。しかし誰もが自分の影におびえている」と話した。
昨年第4四半期の業績は恐らく、債券トレーディングの好調と過去最高水準の純金利収入によって押し上げられる一方で、貸倒引当金の増加と引き受け業務低迷、M&A(企業の合併・買収)案件の減少の影響を受けるだろう。経済が勢いを失い地政学的緊張が続けば、こうした逆風は悪化する。
それぞれの項目についての予想は以下の通り
純金利収入
金利上昇が引き続き純金利収入(NII)を押し上げた見込み。ブルームバーグがまとめたデータによれば、大手4行の合計NIIが約590億ドル(約7兆8000億円)と、前年同期の450億ドルから増えたとアナリストは見積もる。
ただ、好調は長くは続かない可能性もあり、「昨年第4四半期の純金利収入は過去最高となるだろうが、今年は次第に頭打ちになると予想している」とゴールドバーグ氏が述べた。
トレーディングとディールメーキング
ボラティリティーの追い風が続き、大手5行のトレーディング収入は前年同期比9.5%増の220億ドルに達した見込み。その大部分は債券トレーディングからの収入となる。
債券トレーディング収入は約22%増えたとみられる。一方、株式は4.5%減の見通し。
一方、M&A助言と資本市場業務は22年の相場下落の中で落ち込み、投資銀行業務の収入は大手6行の合計で前年同期比51%減になったと見込まれる。
ただ、利上げ停止と上期の資産価格安定が、下期のM&A増加に「扉を開く」だろうと、マイク・メイヨー氏らウェルズ・ファーゴのアナリストが予想した。
貸倒引当金と見通し
経営陣はリセッションにどの程度備えているか、またその確率をどうみているかについて説明するだろう。不良債権に備える貸倒引当金は4大銀行の合計で54億ドルに上るだろうと、アナリストはみている。
銀行は既に、23年に慎重な見通しを明らかにし、コスト削減措置を発表したところもある。17日に決算を発表するゴールドマン・サックス・グループは経済活動鈍化に対応するため新たな人員削減に着手している。
ゴールドマンが今週3200人削減へ、コスト見直し後に-関係者
原題: Banks’ Revenue Bonanza Seen Under Threat as US Recession Looms(抜粋)
January 11, 2023 at 08:47PM
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米銀の決算シーズン近く始まる、リセッションへの備えが焦点か - ブルームバーグ
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