濱口竜介監督の「悪は存在しない」が銀獅子賞受賞 ベネチア国際映画祭 - 産経ニュース

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映画「悪は存在しない」© 2023 NEOPA / Fictive

イタリア北部のベネチアで開かれていた第８０回ベネチア国際映画祭の授賞式が９日夜（日本時間１０日未明）に開かれ、コンペティション部門に出品された濱口竜介監督（４４）の「悪は存在しない」が審査員大賞（銀獅子賞）を受賞した。濱口監督は２０２１年に「偶然と想像」がベルリン国際映画祭で審査員グランプリ（銀熊賞）、「ドライブ・マイ・カー」がカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞しており、今回の受賞で世界三大映画祭制覇という快挙を成し遂げた。

「悪は存在しない」は地方の小さな村を舞台に、芸能事務所が計画するレジャー施設の建設をめぐる自然と人間の姿を描いた作品。「ドライブ・マイ・カー」の音楽を担当した石橋英子さん（４９）からライブパフォーマンス用の映像制作の依頼を受けのがきっかけで、濱口監督が脚本も書き下ろした。

授賞式で濱口監督は、「このような素晴らしい賞をいただけるとは、この企画が始まった当初はまったく考えていなかった。音楽の石橋英子さんに感謝したい。彼女の音楽が、私を今まで体験したことがないような仕事に導いてくれた」と述べた。

そして、「ここまで来られてうれしく思っている。キャスト、スタッフすべての人たちの力があって、このようなすばらしい賞をいただけたと思っている」と製作陣をねぎらった。

過去に銀獅子賞を受賞した日本作品は、溝口健二監督「雨月物語」（１９５３年）、黒澤明監督「七人の侍」（１９５４年）、溝口健二監督「山椒大夫」（１９５４年）、熊井啓監督「千利休　本覚坊遺文」（１９８９年）、北野武監督「座頭市」（２００３年）、黒沢清監督「スパイの妻」（２０２０年）など。

「悪は存在しない」は日本では２０２４（令和６）年に公開予定。

哲学的で芸術性高く

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September 10, 2023 at 01:49AM
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