三十三銀行はオンライン手続きで売掛債権を買い取るサービスを20日に始めると発表した。フィンテック系スタートアップ、OLTA（東京・港）と業務提携した。請求書を基に現金が振り込まれるまでは通常1、2カ月かかることが多い。今回のサービスは24時間以内に審査を終えて即座に現金を支払うのが特徴だ。中小企業の突発的な資金需要に対応する。
OLTAは全国の地銀と提携を進めており、中部では2020年7月に十六銀行と組んで同様のサービスを提供している。十六銀は「年間の利用数が300件弱になるなど提携効果は大きい」と判断。グループの投資会社NOBUNAGAキャピタルビレッジは19日、OLTAに出資したと発表した。出資額は非公表。資本関係を持つことで提携サービスを拡充する。
買い取りサービスを使うには、専用サイトに売却を希望する債権の内容を示す請求書や決算書類といった電子データをアップする。OLTAはAI（人工知能）技術を活用して書類を審査し、平日であれば24時間以内に買い取りの可否を伝える。手数料は買い取り金額の2～9%。売掛債権を買い取るファクタリングでは「手数料が20～30%かかることもある」（OLTAの武田修一副社長）。オンライン手続きで費用が少なく済む分、手数料を抑えた。
請求書の発行先が何らかの理由で支払いができなくなっても違約金などは発生しない。規模の小さな中小企業や個人事業者の利用を想定する。OLTAによると売掛債権の平均買い取り額は100万～200万円、支払期日まで1カ月程度のものが多いという。
July 19, 2021 at 05:30PM
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三十三銀、オンラインで売掛債権買い取り 資金繰り支援 - 日本経済新聞
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