Search

向雪辱の「銀」 - 読売新聞

gin.prelol.com

 東京五輪の柔道混合団体で31日、日本の銀メダル獲得に貢献した高岡市出身の向翔一郎選手(25)(ALSOK)。この日は全3戦中2勝の活躍を見せた。個人戦では表彰台に上がれなかったが、2年前に亡くなった祖母に誓った大舞台で雪辱を果たした。

 向選手は表彰台で隣の選手と銀メダルを首にかけ合うと、少しはにかんだ。おばあちゃん子で、開幕前は「(本番前に祖母の)墓参りすることを考えたけど、金メダルを持って行こうと思った」と、祖母の和香子さんへの思いを語っていた。

 4歳の頃、父の吉嗣さん(55)や姉の奈都美さん(28)の影響で柔道を始めた。小学生時代、吉嗣さんの仕事の都合で新潟県で過ごした。和香子さんは試合があるたびに車で5、6時間かけて富山から新潟に駆けつけた。お土産は決まって向選手が好きなますずし。富山に帰るときに向選手が泣いて抱きついても「しっかりしなさい」と活を入れた。

 立山町立雄山中に在学中、奈都美さんの世話のため母の成美さん(56)が県外にいたため、和香子さんが同居して稽古の送迎や食事の準備を手伝い、「母親代わりになってくれた」(成美さん)。日本大入学を機に上京。和香子さんは大会があると都内に応援にも行った。2015年に祖父の定義さんが亡くなり、元気をなくしていた時期もあったが、「自分が結果を出すことでばあちゃんが元気になってくれたので、五輪に出たいという思いが強くなった」と明かす。

 だが、五輪内定発表の2か月前の19年12月、和香子さんは78歳で急死した。家族から電話で 訃報ふほう を伝えられても信じることができなかった。祖母に活躍する姿を見せられなかったが「いつも俺の近くで見てくれている」と思って本番に臨んだ。

 この日は初戦のドイツ、準決勝のロシア・オリンピック委員会の選手を相手に2勝し、決勝進出に貢献。決勝で敗れると、「最終的に足を引っ張ってしまい、チームのみんなに申し訳ない」と悔やんだ。ただ、吉嗣さんは「(祖母は)よくやったと言ってくれると思います」と涙を拭った。実家がある上市町のパブリックビューイング会場では和香子さんの遺影が飾られ、孫の雄姿を見守っていた。

Adblock test (Why?)


August 01, 2021 at 03:00AM
https://ift.tt/3zUHAGf

向雪辱の「銀」 - 読売新聞
https://ift.tt/3ay8us5
Mesir News Info
Israel News info
Taiwan News Info
Vietnam News and Info
Japan News and Info Update

Bagikan Berita Ini

0 Response to "向雪辱の「銀」 - 読売新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.