春夏連続の甲子園出場を目指す三島南は、主砲・前田銀治外野手（3年）の決勝打を皮切りに打線がつながり、10－4で掛川工を退けた。

前田が打線に火をつけた。同点の7回裏2死一塁、外角直球を右中間へはじき返し、決勝点をもたらした。それまでは打ち気がはやり、3打数無安打。稲木恵介監督（42）から「怖い顔になっている。楽しそうにやりなさい」と言われ、「気持ちをリセットでき、自分のスイングができた」。そこからチームは5連打で一挙4得点。試合の行方を決めた。

故障で今春県大会を棒に振り、センバツ以来の公式戦出場となった深瀬涼太捕手（2年）も輝いた。1－1の4回に高校通算2号の右越え3ランを放ち、「自分でも驚きました」。守備では、制球に苦しむエース植松麟之介（2年）を懸命にリード。「もっと内角を使えば、失点は防げたかな」と振り返った。

20日の3回戦では、伝統校の静岡商と対戦する。「3年生と少しでも長く野球をしたい。今日の反省点を踏まえ、攻撃にリズムが生まれるような配球をしたい」と意気込んだ。【河合萌彦】