三菱UFJフィナンシャル・グループ( MUFG)は18日、傘下の三菱UFJ信託銀行が年金運営管理や証券代行などの業務を手がけるオーストラリアの リンク・アドミニストレーション・ホールディングスの発行済み株式100%を取得し、子会社化するための手続き開始を 発表した。取得金額は約11億1000万豪ドル(約1060億円)に上る。
三菱UFJ信託は資産運用分野の強化を掲げて海外展開を加速させている。今回の買収では、経済成長や年金加入者増が期待できる国での業務を拡大し、収益の裾野を広げる狙いもある。
三菱UFJ信託の伊原隆史専務執行役員は同日の記者会見で「年金・証券代行の非常に新しい領域に挑戦する。MUFGにとっても、多様化に資するものと考えている」と述べた。リンクの買収を通じて、年金の口座管理や証券代行業務において海外での事業参入を図る。
リンクは豪州での存在感が高い。強制加入となっている私的年金のシェアは約4割の1000万口座、証券代行では現地上場企業のシェアが約6割と、それぞれトップを走る。豪州は人口が増加傾向で、年金分野でさらなるマーケット拡大が期待できるという。証券代行では英国でも約2割、インドで約1割のシェアを占め、特にインドの新規上場(IPO)分野に強みを持っている。
豪州では年金運用で伝統資産に限らないオルタナティブ資産への投資が拡大している。運用の世界で同様の戦略を採るMUFGとのシナジー効果も期待する。
買収価格は1株当たり2.10豪ドルで、これはリンクの15日の終値に対して23.5%のプレミアムとなる。今後は現地当局の承認手続きの後に株主の投票を実施し、裁判所の承認を経て、実際の買収完了は24年6月以降となる見通し。リンクは別の発表文で、取締役会が株主に対し取引に賛成票を投じるよう全員一致で勧告したことを明らかにした。
米モーニングスターのアナリスト、マイケル・マクダッド氏は、MUFGがオーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)から傘下の資産運用会社をすでに買収していることから、資産管理を手がけるリンクの買収は同社の事業にうまく適合するとの見方を示した。
発表を受けてリンクの株価は一時、前営業日比31%高の2.22豪ドルまで上昇。一方、MUFGの株価は同2.1%安の1179.5円で午前の取引を終えた。
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(記者会見の内容を追加するなどして記事を更新します)
December 18, 2023 at 04:58AM
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三菱UFJ信託銀、豪州の年金運営管理大手買収を発表 - ブルームバーグ
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