［上海 ２１日 ロイター］ - ３人の関係筋によると、中国の大手国有銀行が２１日、オフショア人民元の流動性を積極的に吸収している。これを受け、人民元を売り持ちにするコストが上昇した。
国有銀行は中国人民銀行（中央銀行）の委託でオフショア外為市場で取引することが多いが、自己勘定や顧客の注文で取引を行う可能性もある。
関係筋は、オフショア人民元の流動性引き締めは元相場の安定にもつながると述べた。
国有銀行の措置を受けて、オフショア人民元のトゥモロー・ネクストのフォワードポイントは急上昇。人民元を売り持ちにするコストが急上昇した。
オフショア人民元は終盤の市場で１ドル＝７．２８３４元近辺と約０．３％上昇。日中は１ドル＝７．３３６０元の安値を付けていた。オンショア人民元も安値から戻し１ドル＝７．２８元前後と堅調だった。
人民元は今年に入ってから対ドルで５％以上下落している。
これより先、中国人民銀行（中央銀行）は、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利（ローンプライムレート、ＬＰＲ）の１年物を１０ベーシスポイント（ｂｐ）引き下げ、３．４５％とした。５年物は市場予想に反して４．２０％に据え置いた。急激な人民元安に対する懸念が背景とみられている。
三井住友ＤＳアセットマネジメントのチーフマクロストラテジスト、 吉川雅幸氏は「おそらく、人民元に対する下落圧力を懸念して利下げの規模や範囲を限定したのだろう。中国当局は為替市場の安定を重視している」と述べた。
August 21, 2023 at 11:57PM
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中国国有銀、オフショア人民元の流動性吸収 人民元安阻止か - Newsweekjapan
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