格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは7日、米国の銀行セクターに対する圧力の高まりを広く反映する形で、 USバンコープと バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)、 ステート・ストリート、 トゥルイスト・ファイナンシャルを含む主要米銀6行について、格下げ方向で見直すと発表した。
ムーディーズは同時に M&Tバンクと ウェブスター・ファイナンシャル、 BOKファイナンシャル、 オールド・ナショナル・バンコープなど中小の米銀10行を格下げした。 キャピタル・ワン・ファイナンシャルと PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ、 フィフス・サード・バンコープなど、11行の格付け見通しも「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。
米銀の格付け引き下げや格下げ方向の見直しを受け、アジア時間8日午前の取引で、米株価指数先物は小幅下落し、米国の10年国債利回りは4.06%に低下した。
今回格付けを引き下げた中小行には ピナクル・ファイナンシャル・パートナーズと フルトン・ファイナンシャル、格下げ方向で見直す米銀には ノーザン・トラストと カレン・フロスト・バンカーズ、格付け見通しをネガティブとした銀行には シチズンズ・フィナンシャル・グループと リージョンズ・ファイナンシャル、 アライ・ファイナンシャル、 バンクOZK、 ハンチントン・バンクシェアーズも含まれる。
ムーディーズは格付け見直しを促す要因として、オフィス需要減少に伴う商業用不動産(CRE)ローン関連リスクの増大と潜在的な規制自己資本の脆弱(ぜいじゃく)性、資金調達コストの上昇を挙げた。
「総合的に考えて、これらの三つの動きは、全ての銀行に等しくというわけではないが、幾つかの米銀の信用プロフィルを低下させた」と同社は指摘した。
今年に入りカリフォルニア州とニューヨーク州を拠点する地銀の経営破綻が相次いだことで、銀行セクターに生じるストレスの兆候を投資家は注視している。金利上昇の影響は預金金利の引き上げや資金調達コストの押し上げにとどまらない。銀行の資産価値が目減りし、CREローンの借り換えが難しくなることで金融機関のバランスシートの脆弱性が増す恐れもある。
ムーディーズは別の発表資料で、「資金調達コスト上昇と収入メトリクスの低下は、第一の損失バッファーである収益性を損なうだろう。とりわけCRE関連のエクスポージャーが大きい中小の銀行にとって、資産リスクが増大している」と分析した。
ムーディーズによれば、一部の銀行は貸し付けの伸びを抑制しており、それは資本保全に役立つ一方、貸し付けポートフォリオがより利回りの高い資産にシフトする動きを遅らせるという。
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原題: Moody’s Cuts US Banks on Mounting Funding Costs, Office Exposure、 Moody’s Has More Gloomy View on US Banks Amid Several Strains(抜粋)
(格下げや格付け見直しの対象行を追加して更新します)
August 08, 2023 at 09:28AM
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