新型コロナウイルス感染拡大による米経済への打撃が広がった2020年に米銀大手は記録的なトレーディング収入に助けられ、他業種の大半よりはるかに好調な業績を上げた。
楽観論がウォール街の大部分に根を下ろしたように見えるものの、問題は21年がどんな1年になるかだ。 ゴールドマン・サックス・グループと モルガン・スタンレーの経営陣らは、昨年のようなトレーディング急増が再現される可能性は低いと話す。
株取引急増
ゴールドマンと バンク・オブ・アメリカ(BofA)、 シティグループ、 JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレーの投資銀行上位5行はそろって株式トレーディング収入がアナリスト予想を上回った。
トレーディング収入は昨年の株式市場の取引急増に伴って増えた。投資アプリのロビンフッド・マーケッツの台頭や、コロナ禍で巣ごもりを余儀なくされた米国民の退屈、株価が上昇一辺倒になると信じているような陶酔状態が取引急増の背景だ。
ただ、ゴールドマンの幹部は19日のアナリスト向け電話会見で、昨年の大成功につながったような取引機会を今年は見込めないかもしれないと 警告。モルガン・スタンレーのジョン・プルーザン最高財務責任者(CFO)は20日のインタビューで「当社が20年の業績を再現する可能性は低い」と述べた。
モルガンS、10-12月トレーディング好調-通期業績は過去最高
貸倒引当金戻し入れ
JPモルガンとシティ、BofA、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴの5行は、貸倒引当金を9月末比で合計約60億ドル圧縮。アナリスト予想を上回る10-12月期利益につながった。
JPモルガンの貸倒引当金圧縮はホールセール(大口融資)部門が中心。BofAは消費者向け事業を中心に貸倒引当金の戻し入れを行った。財務担当幹部らは景気の先行きへの楽観や、家計と事業者の健全なバランスシートが貸倒引当金圧縮を決めた理由だと説明した。
新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が経済や借り手の返済能力にどう影響するかがほぼ誰にも分からなかった20年前半、ゴールドマンを含めた6行は350億ドル超の貸倒引当金を計上していた。
JPモルガンのジェニファー・ピプスザックCFOは「今回の危機において、現在までのところ橋は十分に強固だったと感じる」と述べた上で、「残る問題は『橋が十分に長いのか』という点だ」と指摘した。
米銀大手3行の決算好調、慎重な楽観広がるも危機脱していない可能性
原題:
Wall Street Traders Propelled Bumper Quarter for Biggest Banks(抜粋)
January 21, 2021 at 09:59AM
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ウォール街トレーダー、昨年の米銀大手好業績の原動力に-再現困難か - ブルームバーグ
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