八十二銀行（長野市）は１０日、残高が少なく、４月から取引が２年以上ない普通預金と貯蓄預金の口座に年５５０円の手数料を導入すると発表した。対象口座の所有者には事前に通知し、口座の利用か解約を促す。こうした「休眠口座」への手数料導入は全国の銀行に広がっているが、県内金融機関では初めて。振り込め詐欺など犯罪に悪用される危険性が高い休眠口座を減らして金融サービスの安全性を高める狙いだが、利用者の負担となる可能性もあり、丁寧な説明が求められる。
対象は、今年４月１日を起点に預け入れや引き出しが２年以上ない口座。同日より前に開設された口座は残高が千円以上、同日以降に開設された口座は残高が１万円以上なら対象外となる。
２年以上が経過した２０２４年１月に利用状況を調べ、対象の口座を抽出。１月中をめどに所有者に書面で通知し、３月末までに口座を利用するか解約するかを促す。動きがなかった場合、同年４月以降に手数料を引き落とす。２５年以降も同様に対応する計画だ。手数料の引き落としで残高が０円となった口座は自動的に解約する。
休眠口座の解約を促すため、４月から解約手続きも簡素化する。従来は届け出印が必要だったが、顔写真付きの本人確認書類を提示するだけで解約できるようにする。
八十二銀行では現在、普通預金と貯蓄預金の全口座のうち１割強は２年以上利用がなく、このうち半分程度は残高が千円未満。同行業務統括部は「長年使われていない口座は目が行き届きにくく、悪用されるリスクが高い。振り込め詐欺などへの対策が求められる中、犯罪の温床になりかねない口座を放置できないと判断した」と説明している。
February 11, 2021 at 05:30AM
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八十二銀、「休眠口座」に手数料 ４月から｜信毎web - 信濃毎日新聞
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